第38回日本古武道演武大会
2月8日に日本武道館にて行われました。
近藤勝之本部長・近藤昌之副本部長はじめ大東流生が演武いたしました。
新春稽古始1月6日
月間武道1月号にロシア連邦派遣日本武道代表団の詳細記事が掲載されています。
近藤昌之の紀行文も掲載されています。ご一読ください。
映像は
https://www.youtube.com/watch?v=Y7RQQ8huRdg&feature=share
一年間ありがとうございました。
1月7日の稽古初めに始まり12月28日の稽古治めまで大きな怪我もなく運営で来ました。
ありがとうございました。感謝。
日常の稽古に重ねて立見流抜初の大会、勝浦での夏季合宿、黒滝山不動寺での秋季合宿、旭川での本部大会、鹿島神宮の奉納演武、日露武道交流団としての演武大会とモスクワセミナーを行いました。
来年は年明けに日本武道館での日本古武道演武大会に始まり、古武道振興会の演武大会、恒例の勝浦合宿、不動寺の秋季合宿、網走での本部大会、鹿島神宮、明治神宮奉納演武大会。
イタリアセミナー他海外セミナー等の予定を組んでいます。
何より5月からは両国道場がオープンする予定です。
大東流合気柔術と一刀流剣術の研鑽と普及発展に努めます。
稽古始は1月6日です。
良いお年を。
武道の修練度を表す指標として立った姿勢があります。太刀を構えた姿勢、道着を着た姿勢を見れば、その人の修練度が見て取れます。境涯や品格というものも何となく感じるものであるのです。すくっと天を突いている姿勢で、なおかつ浮ついたところがない地についた姿勢。一度気を感じれば万境に変化できる自由さを持つ姿勢。そんな姿は武道人として憧れを禁じえません。この姿勢を考えてみましょう。
1、正中線の確立
頭頂を天につるすイメージを持ちます。頭のてっぺんに糸に引かれて上に引っ張られる感じです。これを浮身といいます。
この浮身と同時に自分の尾骨から重りで下に引かれた感じ。これを沈身といいます。これを同時に行います。膝は少しゆるく緩めます。上と下に力が引かれ体の中が真空になった感じがします。
2、丹田の確立
上下に引かれ真空になった感じの場所これが丹田です。この自由性を持った真空状態は真空なるがゆえに正気が集まりやすくなります。この正気の集合体をコントロールすることが武道の基本であり真髄です。丹田は自由性を持つがゆえに移動することが出来るのです。丹田はバランス的に居やすい場所があります。上は目と目の間などです。古来寸田とか上丹田とか呼ばれています。眼力に変化させる場所です。中丹田と呼ばれる乳頭間の奥は動きの中では頻繁に使います。いわゆる臍下丹田といわれる下丹田も言うまでもありません。足丹田いわゆる足心、足の裏も使います。
3、気の移動
頭の先から足の先までこの正気の移動が出来るようになると姿勢が整います。見た目に姿勢が立ち凛とします。美しくなります。感じたところに気が通るようになると、技として活きてきます。太刀の切っ先に気が通る。手の指先に気が宿るという状態です。これを邪魔するのは肉体的力です。これは気の伝達を減衰します。たとえばご飯を食べる時に、腕の力を入れてお箸を持つ人はいません。箸の先端が自由に動いて物をつかめるのです。
4、しつけ
気を通し、対象の一点。たとえば太刀の切っ先、握られた指の一点に気を移動するトレーニングを行います。これが稽古です。正しい姿勢で正しい技は繰り返し行い、自分の摩擦要因を消して、スムースな伝導体を作り出していくのです。型稽古にはこういう意味があるのです。
少し、専門的になりました。正しい姿勢は重力ある世界の原則です。繰り返し稽古していきましょう。
11月5日より12日まで日本武道代表団の一員としてモスクワに行ってきました。昨年、安倍首相とプーチン大統領との日露首脳会談で合意された「2014年日露武道交流年」の記念事業の中核事業としてのロシアでの武道交流です。
団長に高村正彦自民党副総裁、副団長に柔道の山下泰裕さん、現代武道9道、古武道3流、総勢75名の大軍勢になりました。各流派そうそうたるメンバーが参加をしました。私たち大東流合気柔術は、長谷川すみ枝教授代理・天野鎮夫葛飾支部長・石井勇一本部指導員と私の4名で参加をしました。
スポーツ省への表敬訪問に始まり、スポーツ大臣との懇談。タス通信での記者会見、ロシア政府からの歓迎晩さん会。モスクワ国立体育スポーツ大学での武道セミナーや演武会。ルジニキ・オリンピックアリーナでの大演武大会そしてワークショップ。5000人を超えるロシアの観衆の中、プーチン大統領の列席も得ました。また独自に大東流合気柔術のオープンセミナーを開き、ロシアの武道愛好家に大東流合気柔術を指導してきました。次の日はモスクワ支部の稽古会も開催しました。
ほとんど休む暇もない強行日程でしたが、得るものは大変多くありました。一つは国を代表するということの重みです。もう一つは流派を代表するということの重みです。公式行事や演武大会は順当に終了しました。問題はその後のワークショップの時に起こりました。当初20人程度の体験会という説明を受けていましたが、会場の5000人の観客がなだれ込んできたのです。小さな幼児の体験者から、真剣を差している武士風(道着を着て侍のような恰好)の男や力自慢の男、他の武道をやっていて試したい男。それらが一気になだれ込んできたのです。それらを一気に裁くのは至難の業でした。傷つけてはいけない。負けてもいけない。いかに「相抜ける」か、その位置取りが非常に勉強になりました。
オープンセミナー及び稽古会では初めて参加する人に、技を理解させ覚えさせる難しさもともかく4時間ぶっ通しのセミナーの構成の難しさを知りました。特に言葉が通じない中での指導は、なかなか滑稽なものがあります。
いずれにしても無事任務を終え帰国できたのは、長谷川・天野・石井諸兄並びにロシアのイブゲニー・スタス・ミーシャ・アンドレー並びにわざわざ来てくれたアレックス・パスカルに熱い謝意を述べたい。 感謝。