9月の13,14,15日の連休に黒瀧山不動寺に行ってきました。
恒例の秋季合宿です。お天気に恵まれ少ない人数でしたが、とても良い稽古ができました。
このお寺は黄檗宗の別格本山で江戸時代には300人の雲水がいたといわれています。
http://www.nanmoku.ne.jp/~choon/index.html
日本の四季がしっかり詰まった禅の山寺です。
初めてこの山に登ったのは18歳。「友人の早稲田の学生から修行するにはもってこいの寺がある。」
この情報を頼りに一人大きなリックサックをしょって、下仁田の駅から一日に何本もないバスに乗り、降りた先が小沢橋。そこから不動寺をめざし延々と歩きます。歩けど歩けど着かない。やがて集落はなくなりうっそうとした森と山へ向かう道が続くだけです。不安を隠すため、大声で歌を歌いながら歩いたことを思い出します。必死に歩き続けて1時間半5kmの道を休まず上ります。そうしてたどり着いた不動寺です。
まさしくそこは若い武道少年が修行するには理想的な場所でした。
朝の朝課・座禅に始まり、作務。午前は山登り。観音岩や九十久谷は庭のようなものです。遠く毛無岩にも出かけます。滝行に武道・剣術、そして座禅。これを繰り返していきます。私の青春の圧縮された場所でもあります。時間の余裕のある時はほとんど不動寺過ごしていました。
不動寺合宿はそんな往時を忍んで同じプログラムで行われます。
年を取られた方はそれなりに、若い方は体力に応じながら粛々と行われます。
詰めて稽古をする。武道の修行の上にはどうしても必要なことです。
初めて参加した人も素晴らしく上達しました。うれしい限りです。
不動寺の素晴らしい自然、ちょうどムササビが飛んでいました。邯鄲の鳴き声が素敵でした。
何よりも和尚はじめ皆様の温かい愛情で、充実した合宿を行うことができました。 感謝。